「印刷に関して詳しくないので、専門用語が全然分からない」という方のために、「初心者でも分かる」用語集を作りました。厳密な定義よりも、分かりやすさ、伝わりやすさを優先した記述となっております。ご了承ください。
し
仕上がりサイズ
印刷物を仕上げた状態のサイズ。
例えば、「二つ折り、A4」という表記は、次の2つの意味に取ることができます。
- A4サイズを二つ折りにしたもの(折ったらA5サイズになる)
- 二つ折りにしてA4サイズになったもの(広げたらA3サイズになる)
このようなサイズの指示に関する混同を避けるため、「広げたサイズ」「仕上がったサイズ」の確認は重要となります。
A3を二つ折り→A4となる場合は、「仕上がりサイズ:A4」となります。
シアン
印刷4原色「C(青)、M(紅)、Y(黄)、K(黒)の一つ。
「青」といっても、いわゆる「ブルー」とは異なる色です。見た目は「水色」です。色の濃さ、強さは%で表現します。
※下図の見本は画像のため、実際のものとは若干、色が異なるかもしれません。ご了承ください。
字詰め(じづめ)
文字と文字の空間を調整すること。または、一行のなかに入る文字の数のことをいいます。
出力見本
作成したデータをプリントアウト(出力)した見本のこと。入稿の際はデータ確認の目安になりますので、添付して入稿いただくことをおすすめしています。
写真分解(しゃしんぶんかい)
スキャナを使って、プリント写真やポジ、ネガフィルムをデジタルの画像データに変換すること。スキャニングとも言います。
写真だけでなく、イラスト、書道のような作品なども、写真分解によって画像として取り込むことが可能です。デジタルカメラで撮影した画像はもとからデジタルデータの為、この工程は必要ありません。
ジャスティファイ
文字の組み方の一種で、文の両端を均等に揃えること。
特に横書きの文章では、半角の英数字や記号などが入り混じった文章では、行末の揃えがばらついてしまうことがありますが、これだと文章はきれいに見えません。
この行末と行頭をきれいに揃えるのが「ジャスティファイ」で、和文の本文は、この形に組むのが一般的です。
蛇腹折り
折り加工の一種。山折りと谷折りを交互に繰り返す折り方です。
折りの数は特に決まっていませんが、折り機によって折りの数に上限があるため、事前にご確認ください。
蛇腹折りの簡略図 ⇒ 「蛇腹折り見本」
ショートカット(1)
Windowsでのファイルやフォルダの「分身」のこと。 本体は別に存在し、ショートカット自身には実体はありません。どちらかというと、本体に対する「入り口」の役割を果たします。 その意味で「コピー」とは根本的に異なります。
例えば、頻繁に使用するファイルが、フォルダの奥深くに入って取り出しにくい場合、そのファイルの「ショートカット」を分かりやすい場所(デスクトップなど)に作成しておくと、そのファイルに簡単にアクセスできます。
本体はあくまでフォルダに保管されたままであり、ショートカットを削除しても本体に影響はありません。
Windows用語であり、この機能をMacintoshでは「エイリアス」と呼びます。
ショートカット(2)
キーボードの省略コマンドを使って、パソコン操作を簡単に行う機能。
複雑なソフトになると、ツールの数も膨大になり、マウス操作で必要な機能を選択するのが時間のロスになるケースもあります。
「ファイルを開く」→「Ctrl(Command)+O」、 「コピー」→「Ctrl(Command)+C」など、特定のキーボードを押すだけで、操作の代用が可能になり、作業が効率的になります。
昇華転写(しょうかてんしゃ)
プリント方法の一種。専用の昇華転写インクでプリントした絵柄を、ポリエステル100%の生地に加熱転写する方式です。
インクが生地に入り込むため、発色が鮮やかで、また洗濯や擦れに強いのが特長。ただし、素材はポリエステルに限られます。また、生地の色がプリント色に強く影響するため、色付きの生地へのプリントはお勧め致しておりません。
弊社では、オリジナルはっぴ、のぼり、Tシャツ(ポリエステル製のみ・色は白限定)のプリントに使用致しております。
ラバー転写について ⇒ 印刷用語辞典「ラバー転写」
上質紙(じょうしつし)
印刷用紙の一種。イメージ的には、コピー用のOA用紙が近いかと思います。
化学パルプ(白くきれいな用紙になる元)100%の用紙で、コート紙、アート紙など、品質の高い用紙は、上質紙を元に製造されています。
一般的に「上質紙」と呼ぶ場合、表面が加工されてないものを指しますので、コート紙のような光沢はなく、インキの映えもコート紙ほど鮮やかではありません。そういった意味でカラー印刷には不向きですが、黒一色のチラシ、冊子の本文、伝票類など、幅広い用途で活用されています。
上製本(じょうせいほん)
製本方法の一種。本の中身をしっかりと糸で綴じ(最近は糊で綴じるものもあります)、見返しを付け、別仕立ての厚く丈夫な表紙を付けます。上製本の表紙はボールなどの厚い紙を芯に使い、紙やクロス、布、皮などでくるんで表紙を作ります。また、上製本の表紙は中身より少し大きく作ってあります。
上質な雰囲気を醸し、長期の保存に耐えられるのが大きな特長で、出版物、記念誌、写真集などに多く用いられます。
書籍用紙
書籍の本文によく使用されている、不透明度が高く「きなり」がかっている用紙。
長い文章の可読性(読みやすさ)、保存性などが考慮されているようです。
シルバーダイヤ
マットコート(艶消し用紙)の一種。マットコートとは、印刷面の美しさを維持した上で、表面の光沢を抑えた用紙のこと。
弊社で「マットコート」のご要望を承った際は、このシルバーダイヤをよく使用しています。
四六判(1)
書籍サイズの一種。128mm×188mm。「しろくばん」「よんろくばん」と読みます。
「四六」とは、約「4寸×6寸」からきているそうです。
四六判(2)
用紙寸法の一種。788mm×1091mm。
元々は、「四六判」サイズの書籍を作る原紙であるため、用紙の寸法も「四六判」と呼ぶようになりました。
B4、B5など「規格B判」サイズの印刷物は、この四六判用紙を使用します。